そもそもeスポーツってなに?ゲームと何が違うの?

はじめに

eスポーツという言葉が使われるようになったのは2000年頃だと言われていますが、よく聞くようになったのはここ最近です。明確な基準も定められておらず独り歩きしている言葉ですが、eスポーツとは一体何なのでしょうか。元プロeスポーツ選手だったrytoの視点も交えてeスポーツとは何なのかお伝えしていきます。

eスポーツが誕生した歴史

eスポーツは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、競技性のあるゲームのことを指します。eスポーツという言葉が使われ始めたのは2000年頃だとお伝えしましたが、日本発のeスポーツ団体である「日本eスポーツ協会設立委員会」が発足したのは2007年です。同年に「eスポーツ日韓戦」が開催されており、本格的に動き始めたのはこの頃だと言えるでしょう。2011年には「eスポーツ JAPAN CUP」が開催され、その後も数々の大会が実施されるなど着々と発展してきました。2018年には「一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)」が設立され、一般的にeスポーツ元年と呼ばれています。
2020年〜2021年は新型コロナウイルスの蔓延により、自宅で楽しめるコンテンツの需要が非常に高まったため、ゲームやeスポーツ観戦、ゲーム配信の視聴などが大いに盛り上がりました。現在ではプロeスポーツチームなども多く設立され、選手が給料で生活するようなチームも存在し、プロeスポーツ選手が仕事として認知され始めています。

そもそもeスポーツとは?

ゲームと言われればどんなものか理解できるが、eスポーツと言われると何か分からないという人がとても多いと思います。では、ゲームとeスポーツの違いはどこにあるのでしょうか。

ゲームとeスポーツの違いは?

私の持論ですが、「楽しさ」よりも「勝利」に重きを置き始めた時点で、それはeスポーツだと思っています。例を挙げれば、スポッチャでサッカーをすることはあくまで遊びでありただの運動ですが、毎日練習に励んで練習試合に挑むとなればそれは立派なスポーツです。それと同じく、楽しみに重きを置いて遊んでいる人はゲームをプレイしており、勝ちに拘り勝利を掴むために練習している人はeスポーツをしていることになると考えています。私はプロeスポーツ選手として活動していましたが、プロになろうとしていたことはありません。ゲームが好きで、勝ちたいと思い毎日練習していたことで結果的にプロへの道が開けたのです。思えば、プロになる前も立派なeスポーツ選手だったのだろうと感じています。

意外と身近なeスポーツ

eスポーツと言われると想像しにくい人も多いと思いますが、実はあなたの身の回りにもeスポーツ競技としてプレイされているゲームが多く存在します。皆さんも知っているであろう有名タイトルをピックアップしてご紹介します。

ぷよぷよeスポーツ

簡単なルールで老若男女問わず親しまれている「ぷよぷよシリーズ」では「ぷよぷよeスポーツ」というタイトルがリリースされています。簡単なルールでありながら、テクニックや戦術も必要になるため奥が深く、競技として申し分ないゲームと言えるでしょう。SEGAの公式プロeスポーツ大会である「ぷよぷよチャンピオンシップ」は優勝賞金が150万円の大規模な大会です。身近で本格的なeスポーツの代表格です。

モンスターストライク

2013年9月にリリースされた「モンスターストライク」は、簡単な操作と爽快感で一世を風靡したスマホゲームです。当時の中高生のスマホには必ずインストールされているのではないかと思われるほど流行していたため、やったことある人、聞いたことある人も多いのではないでしょうか。こちらも「MONSTER STRIKE PRO TOUR」という公式大会が開催されており、日本一を決める「MONSTER STRIKE GRANDPRIX」では優勝賞金が5000万円と、eスポーツタイトルの中ではかなり上位の賞金額を誇っています。身近でかつ夢のあるeスポーツタイトルだと言えるでしょう。

PUBG MOBILE

2000万ダウンロードを突破した大人気スマホゲームである「PUBG Mobile」は、スマホゲームでありながらハイクオリティなTPSを楽しむことができます。そのため、eスポーツタイトルとしてとても人気があり、公式大会である「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」では毎回10万回近い再生数を獲得しています。賞金総額は3億円、リーグに参加している選手は年間350万の給与が保障されるなど、eスポーツ選手を職業として昇華させた日本最大のeスポーツ大会です。

rytoの好きなeスポーツタイトル

先ほどご紹介したeスポーツタイトルは、身近に体験できるものをピックアップしていましたが、一般的にはeスポーツといえばパソコンでプレイするものを想像するかと思います。そこで、rytoが今熱中しているeスポーツタイトルをご紹介します。少しハードルは高いですが、のめり込めること間違いなしです。

VALORANT

2020年6月にリリースされた「VALORANT」は、様々なゲームタイトルと比較するとかなり歴史の浅いゲームですが、今最も盛り上がっているeスポーツタイトルと言っても過言ではありません。「VALORANT」は、キャラクターによって違う様々なアビリティ(スキル)を駆使して、自陣5人、敵陣5人でエリアを奪い合う本格派FPS(ファーストパーソン・シューティング)です。敵のキャラクター構成やアビリティによって柔軟に対応しなければいけないため難しい部分もありますが、初心者向けのキャラクターもおり、しかもキャラクターバランスが絶妙なため不利になることはありません。本格派なゲームタイトルですので高額なゲーミングパソコンが必要かと思う方もいるかと思いますが、軽いゲームですので環境を選ばないのも嬉しいところです。パソコンでゲームを始めるなら、まず「VALORANT」を触ってみることをオススメします!

APEX LEGENDS

日本はコンシューマーゲームのシェア率が高く、パソコンでゲームをするという文化が根付いていない現状があります。そんな現状を変えたのが「APEX LEGENDS」でしょう。パソコンとPlayStationでクロスプレイができるため、パソコンゲーマーとコンシューマーゲーマーを繋いだゲームタイトルです。合計20チーム60人が一斉にマップに降り立ち、ランダムな武器を使ってチャンピオンになることが目標のバトルロワイアルと呼ばれるゲームです。1位に近付くにつれて緊迫していく戦況や緊張感、チャンピオンを獲得した際の達成感がたまらなく癖になるためライト層からヘビー層まで多くの人がプレイしています。個性の強いキャラクターが人気で、SNSではイラストなども多く描かれています。周りにプレイしている友達がいる方は、ぜひ一緒にプレイしてみてください。

まとめ

eスポーツとは何なのか、どんなものなのか理解できたでしょうか。eスポーツという言葉に馴染みがないため、距離を感じている方も多かったと思います。しかし、思ったより近く、誰でもチャレンジできる環境が整っているのがeスポーツです。ぜひ一歩踏み出して簡単なeスポーツタイトルからチャレンジしてみてください。

【筆者プロフィール】
ryto(りと)
元プロeスポーツプレイヤー
ゲーム歴:9年
主にプレイするゲーム:「PUBG:BUTTLEGROUNDS」「VALORANT」「Apex Legends」など
チーム歴:Ace1,AXIZ
Twitter:https://twitter.com/ryto_ggwp

 

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